Xで数多く投稿されている #名刺代わりの小説10選 を「シリーズ小説」で自分なりの10選を発表してみます。結構ボリュームありそうですので何度かにわけさせて頂きます。
目次
北方謙三『ブラッディ・ドール』シリーズ
北方謙三と言えば、歴史小説の大家。ですが、以前は結構激しめのハードボイルド小説を書いておりまして、私にとっては、「歴史小説家」のほうが違和感ありです。
こちらのシリーズは、第1作が1983年の発行と大分古い作品となりますが、夢中になって読んでいた作品たちです。
静岡県N市の高級クラブ「ブラッディ・ドール」に何故か集まる訳ありの男たち。
1992年の10作目まで1話完結の長編連作が続きます。一人称の主人公が作品ごとに変わっていきます。
酒と事件と暴力とカーアクション・・・と今では受け入れられない内容のハードボイルド小説です。
今でも無性に読みたくなる作品。
その後、舞台が変わった『約束の街』シリーズ(全8作)が刊行されるのですが、後半から『ブラッディ・ドール』シリーズの面々が続々と登場し、
新シリーズを含めた18作品が『ブラッディ・ドール』シリーズと呼ばれるようになっています。メチャメチャ大好きシリーズです。
読む順番は、
『さらば、荒野』⇒『碑銘』⇒『肉迫』⇒『秋霜』⇒『黒銹』⇒『黙約』⇒『残照』⇒『鳥影』⇒『聖域』⇒『ふたたびの、荒野』
さらに、約束の街シリーズの
『遠く空は晴れても』⇒『たとえ朝が来ても』⇒『冬に光は満ちれど』⇒『死がやさしく笑っても』⇒『いつか海に消え行く』⇒『されど君は微笑む』⇒『ただ風が冷たい日』⇒『されど時は過ぎ行く』
となっています。
伊坂幸太郎『殺し屋』シリーズ
大変ファンの多い大人気小説家の大人気シリーズです。
「殺し屋」というキーワードから想像すると、いわゆる、強面であったり、ゴルゴ13のような射撃のプロであったり、近寄りがたい面々であり、物騒なストーリーを想像してしまうかもしれません。
が、とんでもありません。
こちらのシリーズは、親しみやすい「蟬」「蜜柑」「檸檬」「槿」「天道虫」「スズメバチ」「兜」などの個性的で魅力的な殺し屋たちが登場し、伊坂幸太郎氏の多才なテクニックにより、見事に引き込まれてしまいます。(人が亡くなってはいくのですが・・・)
1作目の『グラスホッパー』は、生田斗真主演で映画化、
2作目の『マリアビートル』(私はこれが一番好き)は、なんと、デヴィッド・リーチ監督、 ブラッド・ピット主演でハリウッド映画化・・・邦題『ブレット・トレイン』
3作目は『AX(アックス)』、こちらは連作短編集でメチャクチャ泣けます。最終話のラストシーンで本当に2回泣かされました。
4作目は、昨年(2023年9月)発行の『777(トリプルセブン)』、こちらも映像化必至の好作品。
主人公は、やること為すことツキに見放されている殺し屋「天道虫」、ちょっとマヌケな愛すべきキャラクターなのだが、得意技は首折り・・・・。
すいません、10選と言いながら2シリーズしか書けませんでした。
後日追加いたします。